ぶどう膜炎とは?(2)
前回の記事では、
・『ぶどう膜とはどういう組織か』についてや、
・『ぶどう膜炎の特徴』、について説明しました。
では、「ぶどう膜炎とは?(1)」の続きです。
ぶどう膜炎とは、ぶどう膜に起きる炎症ですが、
そもそも"炎症"とは、体内に細菌などが入り込んだ際に、それを排除しようとして起こる反応で、
血液の中に存在する白血球などが深く関係している症状になります。なので、血管が集中するぶどう膜は、
非常に炎症が起こりやすい場所ということができるんです。
また、ぶどう膜は網膜に隣り合っており、ぶどう膜に炎症が起こると、すぐお隣の網膜に影響を与えやすいということができます。
網膜は私たちの"見る"という動作に欠くことのできないカラダの組織で、網膜に不具合が起きれば深刻な事になり、最悪失明の危険もあります。
なので、ぶどう膜炎は決して軽く考えず、早めの眼科受診が大切になってきます。
ぶどう膜炎の原因の多くは
・サルコイドーシス
・原田病
・ベーチェット病
で、この3つが『三大ぶどう膜炎』と言われています。
このほかにも、膠原病や関節炎、皮膚の疾患、脳神経疾患、糖尿病、血液疾患などが原因のケースもあります。
さらに、いろんな検査を行っても原因がわからないというケースも20~30%を占めます。
(20~30%とは小さい数字ではないですよね。)
以上から、ぶどう膜炎の診断は難しいということがお分かりいただけると思いますので、
ぶどう膜炎で眼科など医療機関を受診したときは、些細なことも、なんでも医師に伝えましょう。
例えば、外国旅行に行ったとか、ペットを飼っているとか、些細な情報が診断に結びつくことも考えられます。
→「ぶどう膜炎とは?(3)」はこちら