目の病気?飛蚊症の対策について
【目次 -INDEX-】
飛蚊症(ひぶんしょう)とは
飛蚊症(ひぶんしょう)とは、青空や白い壁などを見ている時に、
まるで眼前の空中を「糸くず」や「小さな虫」「黒い斑点」が飛び回っているかのように見える状態のことをいいます。
(人によっては半透明の浮遊物が見える場合もあります。)
丁度、夏になると出現する、あのうっとおしい虫である『蚊(モスキート・mosquito)』が、
血を求めて自分の周囲を飛び回っている状態にそっくりなことが、
飛蚊症(ひぶんしょう)という病名の由来になっています。
飛蚊症の症状を訴える人の年齢は幅広く、
最近は、10代や20代の若い人の中にも飛蚊症の症状が現れる人もいます。
(参考情報)
●飛蚊症(ひぶんしょう)は英語では、
・Muscae volitante
・Myodesopsia
・floater
と呼ぶようです。
●また日本語では、「ひぶんしょう」を間違えて「ひかしょう」や「ひふんしょう」「かぶんしょう」と読む人もいたりします。
そういうサイト管理人の私も、実は「ひもんしょう」と読むのかと思ってました・・・・・・恥。
飛蚊症の原因
飛蚊症の原因は、
・治療の必要がない「生理的」なものと、
・治療が必要な「病的」なものと、
大きく2種類に分けることができます。
「生理的」な原因とは、分かりやすくいうと、
老化や加齢などが原因で、硝子体が萎縮してしまい、
硝子体の後ろが網膜から剥がれてしまう後部硝子体剥離が代表的な例になります。
「病的」な原因とは、網膜剥離などの目の病気が挙げられます。
また、最近のスマホの普及が若年層の飛蚊症の増加に影響していることも考えられます。
具体的には、スマホやパソコンから発せられるブルーライトが、
目を疲労、酷使させ飛蚊症のキッカケになっている一面も見逃せません。
(スマホやパソコン、ゲーム機などの長時間の使用には注意が必要です。)
ブルーライトとは
ブルーライトとは、波長が380~500nm(ナノメートル)の青色光のこと。ヒトの目で見ることのできる光=可視光線の中でも、もっとも波長が短く、強いエネルギーを持っており、角膜や水晶体で吸収されずに網膜まで到達します。パソコンやスマートフォンなどのLEDディスプレイやLED照明には、このブルーライトが多く含まれています。
一般に私たちが「光」と呼んでいるものは、電磁波のうち、ヒトの目で見ることのできる可視光線のことです。可視光線の波長は、およそ400~800nm(ナノメートル)で、ブルーライトは380~500nm。400nmより短くなると紫外線、700nmより波長が長くなると赤外線と呼ばれます。
私たちの目の角膜や水晶体は、およそ350nm~800nmの波長を透過させますが、それより外側の電磁波(光)は透過できません。つまり、網膜に到達する光の中で、紫外線にもっとも近い強いエネルギーを持つ光が、ブルーライトというわけです。
デジタルディスプレイから発せられるブルーライトは、眼や身体に大きな負担をかけると言われており、厚生労働省のガイドラインでも「1時間のVDT(デジタルディスプレイ機器)作業を行った際には、15分程度の休憩を取る」ことが推奨されています。
約20年前と比較し、省エネ化でLEDが普及したことにより日常生活におけるブルーライトの暴露量が増えています。ブルーライトの放出量は各デバイスによっても異なり、パソコンのみならず、現代人の必須アイテムとなりつつあるスマートフォンから発せられるブルーライトにも注意が必要です。(出典:ブルーライト研究会)
飛蚊症とストレス
じつは、「生理的飛蚊症」の原因の一つはストレスだとされています。
人間の眼球は、ゼリー状の透明な硝子体で満たされているのですが、
硝子体の中に部分的な濁りが生じると、その濁りが飛蚊症の症状を引き起こします。
そして生理的飛蚊症は、「老化現象」や「紫外線」、「ストレス」などが原因とされています。
じつは、生理的飛蚊症の原因とされる、
「老化」や「紫外線」、「ストレス」のすべてに関わりがある物質があります。
それは「活性酸素(フリーラジカル)」です。
・老化現象は、体内の活性酸素を分解する酵素が年齢を重ねるにつれ減ることで進行します。
・紫外線にあたると眼球の中に活性酸素が発生します。また、テレビやスマホの画面から発するブルーライトも紫外線と同様の影響があります。
・ストレスも眼球の中に活性酸素を発生させ、この状態が続くと酵素による分解が追いつかなくなって飛蚊症を引き起こします。
最近は、この体に有害な「活性酸素(フリーラジカル)」を
打ち消してくれる成分として、ルテインとゼアキサンチンが注目されています。
ルテインとゼアキサンチンは、緑黄色野菜に多く含まれていますので、
日頃から積極的に摂取することで、
飛蚊症のストレスを解消・軽減することにもつながります。
飛蚊症の検査
飛蚊症かな?と感じたら、まづは眼科を受診して飛蚊症かどうか検査して貰うことが大切です。
飛蚊症の検査方法は、眼底検査(散瞳眼底検査)をして網膜に孔(あな)や裂け目がないか検査します。
※検査の前に目薬で瞳孔(どうこう)を開き、網膜をしっかり確認検査できるようにする必要があります。
検査自体は数分で終わりますので気軽に受けることができます。
(検査の前に、目薬をさして瞳孔が開くまで約30分かかります。)
検査の準備~検査全体でも、1時間はかからないで終わりますし、もちろん日帰りで受けられます。
※ただし、検査後も目薬の作用で瞳孔がもとに戻るまで4~6時間はかかるので、この間は車やバイクの運転はできません。
検査費用は、3割負担の健康保険(国民健康保険)の場合で、
概ね2000~4000円の自己負担で済みます。
飛蚊症の治療方法
網膜剥離や網膜裂孔、ぶどう膜炎などの眼病(目の病気)が原因となって飛蚊症が起こっている場合は、眼科で適切な治療をして貰えます。
一方で、飛蚊症の殆どのケースである『生理的な飛蚊症』の場合は、
それほど心配する症状ではなく(その証拠に飛蚊症は病気ではなく、
誰にでも起こりえる加齢症状とみなされています。)、また
現時点で治療方法が確立されていないので、眼科などの病院でも
「慣れるしかありません。」と説明されて治療されない場合がほとんどになります。
飛蚊症がひどい場合
ただし、急に目の前の浮遊物の数が増えたり、黒い影が大きくなったような、
ひどい飛蚊症に症状が進行した場合は、網膜裂孔や網膜剥離などの
眼病が飛蚊症の症状を悪化させている場合もありますので、
すぐに眼科を再受診するようにして下さい。
参考までに、飛蚊症の見え方が変わった場合どうなるのか実際の体験例を集めました。
■「ある日、煙の様な物が見え、その時は気にもとめていませんでしたが、
2~3日後車を運転中に対向車のライトがぼやけて見えはじめ、
フロントガラスの油膜のせいなのか、それとも、自分の目のせいか分からなくなってしまい
怖くなって近くの眼科に直行したところ網膜剥離と診断され即手術を受けました。
目が痛いとか痒いとか自覚症状が全くなかったので逆に怖いです。」
■「私は左目の網膜剥離を起こしました。飛蚊症の症状はあったのですが、
それまでのものと違い、黒ゴマのような点々が無数に見えました。
それまでの飛蚊症は目を動かすと視界の中を動き回る感じでしたが
この時の黒ゴマのような影は移動しませんでした。」
■「以前、網膜剥離で手術をした際に入院した病室が6人部屋で、6人とも同じ病気でした。
そのとき、2人の同室者の方から聞いた話ですが、
何の前触れもなく突然目が見えなくなってしまったそうです。
このお二人は、完全に網膜が剥がれてしまい失明してしまいました。」
■「何の前ぶれもなく、急に右目の視野が欠けてしまい病院に行くと、網膜剥離ということでした。」
■「いつものようにコンタクトをはめると目が痛くて眼科を受診。
目薬を処方してもらい痛みは治まる。その後、新しいコンタクトを作るために
目の検査を受けると網膜に穴があいて剥離していると診断され即手術を受けました。」
飛蚊症の対策
飛蚊症の殆どのケースを占める『生理的な飛蚊症』の場合は、
それほど心配する症状ではなく、その証拠に飛蚊症は病気ではなく
誰にでも起こりえる加齢症状とみなされていて、
眼科などの医療機関を受診しても、
「すぐに気にならなくなります。」とか、
「慣れるしかありません。」
と説明されて、特に何の治療もされないで終了になる場合がほとんどです。
なので、中には途方にくれてしまう人も少なくありません。
(私もその中の一人でしたが・・・)
参考までにいうと、私の場合は、結果的には慣れましたが、
慣れるまでは、茶色い色付きのPCメガネを普段も愛用することで、
少しは症状をスルーできるようになったと思います。
ただし、治療方法が無いからと、今までと同じような
(目を酷使するような)生活を続けていると、
飛蚊症の症状が増々悪化してしまう恐れもあります。
なので、飛蚊症が悪化するのを予防するために、できることはやった方がいいです。
具体的には、
- 生活習慣の見直し
- 食生活の見直し
- 眼精疲労を溜め込まない
- などが考えられます。
1の「生活習慣の見直し」とは、目の酷使につながるパソコンやスマートフォン、ゲーム機などの画面を長時間連続して見ないようにすることです。仕事などで使用する場合も、一定時間(例えば1時間など)連続して使用したら、きちっと休憩して目を休めるなどの習慣を取り入れるようにして下さい。
2の「食生活の見直し」とは、目にいいとされる栄養素を積極的に摂るようにすることです。飛蚊症は、目の中の硝子体の成分が酸化することが原因です。なので抗酸化力の強いルテインなどを積極的に摂るように心がけるようにして下さい。
ルテインは緑黄色野菜に多く含まれています。ほうれん草やブロッコリー、かぼちゃ、にんじん等を意識的に食べるようにしましょう。
3の「眼精疲労を溜め込まない」とは、スマホやPCを続けて使用したらちゃんと休憩を取るとか、目にいい栄養素を摂るとか、もし目が疲れたと感じたら目の周りを温めることも有効です。また、食べ物だけでは十分な栄養を摂取できないと感じたらサプリを愛用することでも対応できます。
飛蚊症のサプリメント
生理的飛蚊症の原因とされる、加齢や紫外線、ストレスのすべてに関わりがある物質が、活性酸素(フリーラジカル)です。
一方でビタミン類には、活性酸素を抑える抗酸化作用があります。
なので、ビタミン類を摂取することで、眼球の中に溜まった活性酸素の量を抑えることができれば、飛蚊症の予防や悪化の防止にもつながります。
中でも、特に抗酸化作用が強いと言われているのが
・ビタミンA
・ビタミンC
・ビタミンE
です。なので、これらのビタミンを含んだサプリメントを愛用する方法もあります。
飛蚊症とルテイン
最近、活性酸素(フリーラジカル)を打ち消してくれる抗酸化作用が強い成分として注目を集めている成分としてルテインがあります。
天然のサングラスとも呼ばれているルテインは、1日に6mg以上摂るとよいとされていますが、
この量を食べ物から摂るためには、
・パセリで約12本
・ほうれん草で約4.4株
・にんじんで約13本
と、毎日食べ続けるには大変な量になってしまいますが、サプリなら簡単にルテインを補給することができます。
ここで、ひとつ注意して欲しいポイントがあります。
それは、ルテインの原料です。じつは、市販されているサプリメントの中にも石油から作られたルテインを使用している商品があったりしますので、飛蚊症サプリを選ぶ際には、天然成分から作られたルテインを補給できるかどうかに注目して選ぶようにして下さい。
天然のマリーゴールドから抽出されたルテインをおすすめします。