ぶどう膜炎とは?(1)
ぶどう膜は私たちの眼球を包み込むよう広がっている組織で、
何らかの原因で、この組織に炎症が発症する症状を『ぶどう膜炎』といいます。
そして、このぶどう膜炎が原因となって飛蚊症が引き起こされている場合もあります。
通常、飛蚊症の多くは『生理的飛蚊症』と診断されて、とくに心配することは無いと言われますが、
ぶどう膜炎が原因の『病的飛蚊症』の場合は、すぐに眼科を受診して医師に見てもらう必要がありますので注意が必要です。
そもそも、ぶどう膜とは人間の眼球の内側にある、
・脈絡膜
・毛様体
・虹彩
の三つの組織の総称名です。
・脈絡膜は、網膜と網膜の外側の強膜の間にある膜状の組織で、眼球を包み込む様に覆っています。
また、脈絡膜にはたくさんの血管が通っていて、その血管をとおして網膜に酸素や栄養が送られています。
・毛様体は、筋肉の力で水晶体の厚さを変えてピントを合わせる役目を担っています。また、
房水を通じて眼球に栄養を供給する役目も果たしています。
・虹彩はカメラの絞りの役割を担っていて、周囲の明るさに合わせて瞳孔開いたり閉じたりしています。
そして、これらの3つの組織は球形のカタチをしていて、色も果物のぶどうの色に似ていることから、
ぶどう膜と呼ばれています。
ぶどう膜の特徴の一つに(他の部分に比べて)血管がたくさん通っているというということが挙げられます。
このことは、ぶどう膜炎の炎症の原因が、
・ぶどう膜そのものに原因がある場合、
の他に
・(血液の流れと関係して)他の臓器に起こった炎症が原因になってぶどう膜炎が発症する
という、ぶどう膜炎の特徴に関係してきます。