ぶどう膜炎とは?(3)
前回の記事では、
ぶどう膜炎の原因の多くが
・サルコイドーシス
・原田病
・ベーチェット病
で、この3つが『三大ぶどう膜炎』と呼ばれることを説明しました。
また、原因がわからないケースも20~30%の確率で発生することも説明しました。
では、「ぶどう膜炎とは?(2)」の続きです。
『三大ぶどう膜炎』のほかにもぶどう膜炎の原因はあります。
最近、増加傾向にあるのが、臓器移植の手術を受けた患者さんで免疫抑制薬を服用中で、
体の免疫力が低下していることからウイルスに感染して起こるぶどう膜炎です。
また、エイズで免疫力が低下している人が、同じようにウイルスに感染して起こるぶどう膜炎もあります。
これらのぶどう膜炎は、本人も自覚症状をあまり感じないうちに症状が進行してしまうこともあるので注意が必要です。
さらには、ヘルペスウイルスが原因となって、虹彩や毛様体に突然炎症ができて眼痛や充血が現れるぶどう膜炎もあります。
この場合は、脈絡膜には症状が出ないのが特徴とされています。
これまでのことから(20~30%の確率で原因不明など)、ぶどう膜炎という眼病はどちらかと言うと軽い病気ではなく、深刻な部類に入る病気だと言えます。
ただし、原因がよく分からないことも多いということは、予防対策も難しいということができます。
だからこそ、もしぶどう膜炎を発症したら、再発を抑える工夫が大切になってきます。
病院を受診して医師の指示を守り、炎症が進行する前に的確な治療を受けることが重要です。
また、ぶどう膜炎は高い確率で合併症が起こることが知られています。
具体的には、白内障や緑内障、網膜剥離などの合併症が起こる確率が高いです。
なので、生活リズムに気をつけて、日頃から体調を維持し、何らかの異常を感じたらすぐに病院を受診することが必要になってきます。
ぶどう膜炎は、予期しないときに突然再発することがあります。
なので、仮に症状が落ち着いても目薬の点眼や処方薬の服用を怠ったりするのは危険です。
また、定期的に病院を受診することも大切になってきます。