緑内障とは?(9)
前の記事「緑内障とは?(8)」では、
日本人は眼圧が正常なのに緑内障であるケース(正常眼圧緑内障)が多いので、
眼圧検査だけでは、全ての緑内障を発見することは難しく、
緑内障の診断の際には、眼圧検査に加えて
・隅角検査
・眼底検査
・視野検査
などの検査も合わせて行われることが多いことを説明しました。
ここからは、緑内障と診断された場合の、その後の治療について説明します。
繰り返しになりますが、
日本緑内障学会のガイドライン(第三版)では、緑内障は
「視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である」
と説明されていて、眼圧を下げる治療が有効なことが知られています。
その一方で
日本人は眼圧が正常なのに緑内障であるケース(正常眼圧緑内障)が多く
眼圧の上昇だけが緑内障の原因でないことが分かっていますが、
正常眼圧緑内障を含めた、すべての緑内障において眼圧を下げることで、緑内障になるリスクが低下し、
緑内障と診断された場合でも、症状の進行を抑えることができる可能性がある、とされています。
緑内障の具体的な治療方法としては、
・薬物治療
・レーザー治療
・手術
があります。
■緑内障の薬物治療:
緑内障の治療では、点眼薬を中心とする薬物治療が中心に行われています。
はじめは、1種類の点眼薬から治療を開始して様子を見ます。
そして、眼圧が下がって効果が認められた場合には、その点眼薬での治療が継続されることになります。
一方で、眼圧が低下せず効果が不十分と判断された場合には、
点眼薬を変更したり、または点眼薬を追加するケースもあります。
点眼薬を追加・変更しても眼圧が下がらず、緑内障の症状が進行する場合は、
レーザー治療や手術が検討されることになります。