緑内障とは?(3)
前回の記事でも描きましたが、眼科医院や目の専門病院で緑内障と診断された患者さんの中で、
それ以前にどこかの医療機関から緑内障との診断を受けていた人は、じつは、たった10%であったというデータがあります。
つまり緑内障であるのに、そのことに気づかずに過ごしている人が、日本全国ではまだ大勢いらっしゃる可能性が高いというのが現実です。
それでは、「緑内障とは?(2)」の続きです。
自分が緑内障であるのに、そのことに気づかずに過ごしている人が全国にはまだ大勢居られる可能性が高い理由の1つに、
緑内障の初期の段階では、症状を自覚しないことが殆どであるという現実があります。
緑内障の症状には、
・視野の中に暗点(見えない部分)ができる
・視野が狭くなる
などの症状が一般的ですが、症状の進行スピードが緩やかで、
さらに、通常は両方の目で見ていますので、視野(見え方)に異常があってもなかなか気づきにくいという場合が殆どなんです。
そして、患者さんが自覚症状を感じて専門病院を受診したときには、
症状がかなり進行してしまっている、というケースも少なくありません。
ちなみに、緑内障の症状は<一方通行>で、治療によって視野や視力を元の状態に戻すことはできません。
眼科専門病院で行われる治療内容も、緑内障の進行を抑えるもので、視野や視力を改善するためのものではないんです。
つまり、緑内障の治療で、視野や視力を改善することはできません。