飛蚊症の原因って、いったい何?
飛蚊症の原因は、
・生理的なもの
・目の病気が原因で起こるもの
の大きく2種類に分類することができます。
・生理的な飛蚊症の原因とは
生理的な飛蚊症の原因とされるものには、
<生まれつきの飛蚊症>や<加齢で起こる飛蚊症>、<ストレスや目の疲れで起こる飛蚊症>などがあります。
<生まれつきの飛蚊症>:人が胎児の時期には、硝子体の中に血管が何本も通っていて、出産が近づき眼球組織が完成すると自然に無くなっていきます。
しかし、まれにこの血管の一部が眼球の硝子体の中に残ることがあります。このケースが生まれつきの飛蚊症です。
このタイプの飛蚊症は、症状が進行したりしない限り、あまり心配する必要はありません。
<加齢で起こる飛蚊症>:年齢を重ねるに従って、眼球の中のゼリー状の硝子体は液体に変化して萎んでいき、硝子体の後部が網膜から剥がれてしまいます。
これを後部硝子体剥離といい、飛蚊症の最も一般的な原因の一つです。この場合も症状が進行しない限りは心配する必要はありません。
<ストレスや目の疲れで起こる飛蚊症>:じつは飛蚊症の多くは老化に加えストレスや疲労から引き起こされています。
仕事でパソコンでの作業を長時間続けたり、長時間の読書が原因で目が疲れて飛蚊症になることもあります。
(※とくに近視や乱視の人は、目がいい人に比べて危険性が高くなりますので注意が必要です。)
・飛蚊症を起こす目の病気とは
飛蚊症を引き起こす目の病気には、
<網膜裂孔>や<網膜剥離>、<硝子体出血>、<ぶどう膜炎>などがあります。
<網膜裂孔>:網膜裂孔は、網膜が硝子体と癒着している場合に引っ張られて破れた状態のことをいいます。
網膜裂孔はレーザー光凝固術という治療法も確立され、15分程度で済むので通院で治療可能です。
<網膜剥離>:網膜剥離は、網膜が剥がれて視力が低下し(網膜の中心の)黄斑部分まで剥がれると失明する恐れもある怖い病気です。
やっかいなことに網膜が剥がれても痛くないので気付きにくい眼病ですが、飛蚊症がその前兆として発症することがあります。
飛蚊症がキッカケで気づきにくい網膜剥離を治療することができれば、ある意味幸運なのかも知れませんね。
<硝子体出血>:硝子体出血が起こって硝子体の中に血が溜まると視力が低下します。硝子体出血による飛蚊症は出血の初期に見られ、突発的に黒い影が現れることが特徴です。
<ぶどう膜炎>:ぶどう膜炎は目の中に炎症を起こす眼病の総称で、飛蚊症を発症することもあります。